3953.~導入の工夫で~
2021/12/18
3953.~導入の工夫で~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「図形学習」(12月18日)
おはようございます。府中教室の堀川です。
Nくんは、毎週土曜日、お父さまと来室される小6の生徒さんです。
ある日の、図形学習への導入。
まず初めに、2つの平行四辺形を見せました。
たて向きの平行四辺形とよこ向きの平行四辺形です。
「どちらが大きく見える?」と聞いたところ、
Nくんは「こっち」とよこ向きの平行四辺形を指差しました。
これは錯視画像で、その平行四辺形は、実は両方とも同じ大きさなのです。
切り取ってあった平行四辺形の紙片を、よこ向きに置いた平行四辺形から
たて向きに置いた平行四辺形に移動させると、ぴったり一致します。
Nくん、目を丸くして大驚きです。
「(図形って)不思議だね」というところから、
「4角には、角が4つあるよ」「3角には、角が3つあるよ」など、学習を進めていきました。
するとやがて、見本の3角形と同じ3角形を選ぶ問いもできるようになりました。
多くの3角形の中から、直角三角形、正三角形、そして二等辺三角形までも選ぶことができました。
いよいよ、その日の授業が終わりに近づいてきたとき、
「今日はどれ(どの図形)がおもしろい形をしていたと思う?」と尋ねると、
「これとこれ」と、大きな正三角形と小さな正方形をつまみ出しました。
「ああ、いいのを選んだね」というと、
「持って帰る」というので、
「いいよ、おうちでもいろいろな方向から眺めてみてね」と言って終わりました。
Nくんへの指導案と教材づくりは、講師自身の挑戦でもあります。
◇ワンポイント・メッセージ
錯視の画像から入ったところが面白かったですね。「Nくん、目を丸くして大驚き」とのこと。Nくんは、錯視画像の面白さを理解できたのですね。“今度は何が起きるのかな?”といろいろな図形を興味深く眺めているNくんの様子が目に浮かびます。
