3268.~成長~
2019/09/28
3268.~成長~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「他者(ひと)をいやす」(9月28日)~
おはようございます。拝島教室の嶋村です。
Tくんは、自分で自分のことを「ディスるのがうまい」と言います。
「ディスる」とは「ディスリスペクト」の略。「人のことをこき下ろして、悪く言うこと」です。
「学校の先生に感謝していること」という作文に、Tくんと取り組みました。
Tくんからは「そんなものひとつもない」という返事。
そこで講師も、中学3年生のときに学年主任の先生から嫌がらせを受けた話を
ひとしきりTくんにしたのです。
するとTくんが、こう言葉をかけてくれました。
「先生がディスっちゃいけないよ。ここにディスりの天才がいるんだからさ」
Tくんのおかげで、30数年前(年齢がばれますね)のできごとを、
ちょっとは許すことができたように思います。
Tくんは、自分のことを「ディスりの天才」と言いますが、
本当は「誰かの傷をいやす天才」だと、思うのです。
◇ワンポイント・メッセージ◇
中高生ともなると、自己評価を初め、自己の中にいろいろな思いを抱えていることが少なくありません。Tくんも作文をきっかけに、心の中のものがポツリと出てきたようですね。講師は優等生的な対応ばかりではなく、時には、自身の中の負の経験や負の思いを伝えることは生徒さんの心に響きます。生徒さんは、先生にもそういうことがあるんだ、自分だけではないんだ、という共感を得ることができます。それは、同じ境地に立てたような安心感でもあります。また、自身を客観的に見つめ直すこともできます。自身の中の負の部分や負の経験をも含み込みながら人間は成長していきます。そんなことを生徒さんに感じさせることも、また教育ですね。
