4199.~疑問に答える~
2022/10/04
4199.~疑問に答える~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「複素数、不思議だよね」(10月4日)
おはようございます。秋津教室の滝です。
高校2年生のS君は何事にも疑問をもつ探求心の強い生徒さんです。
ある日の授業、少し苦手な数学に取り組んでいると、こんな疑問を講師に投げかけてきました。
「なんで同じ数を掛けてマイナスになるんですか?」
その日の単元は複素数。
√内のマイナス数値を√iで表す複素数を勉強していました。
i²=-1
「そうだね、不思議だよね」と講師は答えた。
「高校数学では、虚数の世界を勉強するからね」。
S君は講師が書いた「i²=-1」という数値を見ながら、中学のマイナスの計算が苦手だったことを話し始めた、
「なんで3−(-3)が6になるのか、なんでマイナスの数を引くとプラスになるのか分からなかった」。
新たな扉を開こうとしても、これまでの鍵では開かないことがある。
S君にとって、中学では正負の計算、高校では複素数がそれに当たる。
計算という「操作」方法が分かっていても、実感的に何でそうなるのかという「意味」が分からないのかも知れない。
講師はS君の複素数の疑問について、図表を使って、1→(-1)へ180度移動する過程を二段階に分けて、×iで90度、×iで90度進むことを示して解説したが、十分な説明でなかったようで、
S君は首を傾げながら「……なるほど」と少し実感した様子でした。
生徒さんにはいつも、S君のように「なんでそうなるのか」という疑問をもって、そして数の世界の不思議さを実感してもらいたい。
そのため、数学を苦手とする高校生には、複素数の単元から始めることにしています。
◇ワンポイント・メッセージ
S君、疑問を持てるところがすばらしいですね。“不思議だ”と思えたり、“実感がわかない”と感じられたり。それらの疑問に答えるためには、講師も真剣です。楽しみながら、考え、感じていく授業を。
