5326.~書字機能〜
2026/06/08
5326.~書字機能〜
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室Elephas(エレファース)・朗豊ゼミナール・オンライン個別学習塾「積塾」・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
今日のElephasブログ:「デバイスで、書く喜びを」(6月8日)
おはようございます。 武蔵野青翠高等学院 小嶋です。
計算は速いけれど、文章題は苦手。そんなケースに対し、昔から「問題文を読む力、国語力不足」とよく言われてきていますが、授業を行っている中で、それだけでは片付かない問題として捉えています。
答えは頭の中でできているのにそれをアウトプットするのが苦手、特に漢字にすることができないdysgraphia。
「読み書き機能」とその「合理的配慮」について改めて考えていたタイミングで出合った本を紹介します。
「合理的配慮」を受けてタブレットで表現できるまでの道のりを含めて、14歳の少年本人が見事に自己分析をした本です。
『14歳、字を書けない私が「書く」喜びを手にするまで』 朝野幸一 新潮社(試し読みできます)
・・・幼少時より大の本好きで言葉については人一倍の知識と理解とセンスを持っていながらそれをアウトプットするのが苦手で、例えば「は」を書こうとすると途中から「に」なってしまったり、何より漢字を全体像として表すことができないので部分部分浮かんだものを写しているので非常に時間がかかり、周りの子どもからは馬鹿にされ、教師からはふざけていると思われ叱責され、彼自身はやる気を失うということが積み重なる・・・。
そんな彼がiPadとアプリを使った「合理的配慮」を得ることにより、一冊の本を書きあげるまでに。
お読みいただけば、当時14歳の少年が書いたとは思えない言葉の使い方、文章力に驚かれることでしょう。
そんな少年と、ご両親、周囲の子どもや大人、教育機関、行政との関係を彼自身の筆(デバイスで)で書いたものを読むことで、「読み書き機能」「合理的配慮」についてより深く考えることができました。
◇ワンポイント アドバイス
読み書きの機能不全は、外側からは見えない脳の機能の問題であるため、理解を得られない「暗黒時代」が長く立ちはだかっていました。今でも、決して解決に至っているわけではありませんが、「合理的配慮」という言葉とその実践が教育の場や社会に浸透するにつれ、不要な困難や自己否定は減少され、個の希望に即した適切な歩みが期待されます。今回紹介の著作も、その大きな一助でありますね。
